退職勧奨とは

退職勧奨を受けたら

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会社からやめてほしい(退職勧奨)と言われたら、まず答えを即答しないことです。自分に、辞める意思がないときは、絶対に退職届は書いてはいけません

「とりあえず」とか、「預かるだけだから」、などという言葉にのせられて、簡単に退職届を書いてしまってはいけません。あなたが同意しない限り、退職勧奨によって、一方的に退職させられることはありません。

退職勧奨の断り方

ベストな切り抜け方は、「私は辞めません」とハッキリ言うことです。大声で言う必要はありません。重要なのは、辞める意思が無いことを会社に伝えるのです。

会社は偉そうに「お前の働く場所はないぞ」、「転勤も考えるぞ」などと進退極った場合でも「何を言われても辞めません」、「辞めるつもりは1ミリもありません」と言って、退席出来れば、これに越したことはありません。

しかし、誠に残念なことは、日本のサラリーマンは、日頃から会社や上司に対して、異議を申し立てたり、自分の意見をハッキリ主張することに慣れていません。

しかし、上司や社長だろうが所詮ただの人です。会社を辞めるかどうかは、自分の一生だけではなく、ご家族の生活にも直結する大事なことです。

もし、その場でハッキリ言えなければ、「一晩考えます」、「家族と相談します」などと答えて、その場を一秒でも早く退席しましょう。

私も様々な方から相談を受けてアドバイスをさせて頂いていますが、日本のサラリーマンは争いを避け、波風立てずに事なかれ主義の方が多いと思い知らされています。
もちろん、無駄な争いはしないに越したことはないのも確かです。

しかしながら、退職勧奨をする権利が会社にあれば、退職勧奨を断る権利も労働者にあるということを是非認識して欲しい限りです。

私も相談を受けたケースで、ポイントを質問させて頂いたら、既に「退職届け」や「退職伺い」なるたぐいの書類に納得していなかったが、断りきれなくなりサインしてしまったケースもありました。

私はアメリカの徹底した資本主義に全て正しいとは思いませんが、アメリカ人や欧米から見れば、日本の権利意識の低さには到底理解不能なのは言うまでもありません。

日本はアメリカと違い、労働者の権利を広い範囲で保障しています。ましてや退職ともなれば、所得がなくなり、生活の糧を失うことを意味します。

「おかしいな」と思ったら、、、

以下のどれに当てはまるのかを確認しメモに残して下さい。

1、退職勧奨

2、希望退職募集

3、ほのめかし

4、勧告文書の提示

5、解雇通知

6、解雇通告

また、解雇通知・通告でもないのに、限度を超えての嫌がらせや、退職勧奨は、損害賠償の対象になるので、後々のためにも、メモ・テープ・写真など、証拠になりそうなものは、すべてとっておきます。日記を書き始めてもよいでしょう。

必要になったときに、不当解雇を証明できるように、その証明になるものはすべて、残しておきます。
そして、必ず、出社しましょう。退職勧奨には、強制力はありません。ですから、きちんと、退職の意思がないことを会社に伝えるため、内容証明郵便は、とても有効です。

ここ一番、勇気を出して下さい。そして、如何なる書類にもサインしないことが重要です。

退職勧奨は労働者の自発的な退職意思の形成を働きかけるための説得活動であり、平たく言えば労働者に対して「会社を辞めてくれないか?」と労働契約の解約を申し入れることです。

この行為自体は違法ではなく、希望退職を募ったり、退職金の割り増しを条件に退職勧奨を行う会社も多くあります。解雇が使用者からの一方的な労働契約の解除であるのに対して、退職勧奨は使用者の契約解除の申し込みに対して労働者が応じる合意退職のことです。

しかし会社としてはできる限り、「解雇」という形はとりたくないので、なるべく従業員が納得したうえで、合意形成を図りたいものです。

そして労働者が退職勧奨に応じて退職した場合は、退職に「正当な理由」があると判断され、自己都合扱いよりも優遇される会社都合退職となります。

応じるか否かは労働者の自由な意思に委ねられています。

辞める気がないのであれば、勇気をもってきっぱりと「やめません」と意思表示することが大切です。一旦、退職届を提出してしまうと会社側との合意契約が成立したことになり、その契約を後から撤回することは非常に難しくなるからです。

退職勧奨の限度

しかし、使用者としては、どうしても退職勧奨をしなければならないケースは出てきます。

その場合に何をどこまでして良いのか、してはいけないのかを知っておく必要があります。

例えば、
退職勧奨に応じなかった場合、遠隔地への配転を命じたり、隔離部屋に閉じこめられ、退社時間になるまで「待機」を命じるなどの嫌がらせをした場合。
これは「退職強要」または「公序良俗違反」に値し、違法行為にあたります。
以下の点について注意が必要でしょう。

・退職勧奨のための出頭命令をしないこと

・本人が明確に退職を拒否している場合に特段の事情もなく勧奨を続けないこと

・退職勧奨の回数、期間が通常必要な限度を超えないこと

・本人の自由な意思決定を妨げるような言動を与えたり、監禁などしないこと

・本人が求める立会人を認めること

日本IBM退職勧奨事件にみる勧奨の限度

■日本IBM(退職勧奨)事件(東京地裁平23.12.28判決)

判決では、退職勧奨とは
「勧奨対象となった労働者の?発的な退職意思の形成を働きかけるための説得活動であるが、これに応じるか否かは対象とされた労働者の?由な意思に委ねられるべきものである」
と定義付けした上で、退職勧奨の適法性の具体的判断基準として、
「使用者は、退職勧奨に際して、当該労働者に対してする説得活動について、そのための手段、方法が社会通念上相当と認められる範囲を逸脱しない限り、使用者による正当な業務行為としてこれを行い得る」

一方「労働者の自発的な退職意思を形成する本来の目的実現のために社会通念上相当と認められる限度を超えて、当該労働者に対して不当な心理的圧力を加えたり、または、その名誉感情を不当に害するような言辞を用いたりすることによって、その自由な退職意思の形成を妨げるに足りる不当な行為ないし言動をすることは許されず」、かかる退職勧奨行為は違法なものとして不法行為を構成するとしました。

■再検討を求めること等は、社会通念上相当な態様である限り許容される

そして、「退職勧奨の対象となった社員がこれに消極的な意思を表明した場合であっても、・・・直ちに、退職勧奨のための説明ないし説得活動を終了しなければならないものではなく、会社が当該社員に、会社に「在籍し続けた場合におけるデメリット・・・、退職した場合におけるメリット・・・について、

更に具体的かつ丁寧に説明または説得活動をし、また、真摯に検討してもらえたのかどうかのやり取りや意向聴取をし、退職勧奨に応ずるか否かにつき再検討を求めたり、翻意を促したりすることは、社会通念上相当と認められる範囲を逸脱した態様でなされたものでない限り、当然に許容される」としました。

■明確な意思表示後の再説得活動は違法

退職勧奨のための面談には応じられないことを‘はっきりと明確に表明’し、かつその旨を‘確実に会社に認識’させた段階で、初めて、それ以降の退職勧奨のための説明ないし説得活動について、翻意を形成させるための手段として社会通念上相当な範囲を逸脱した違法なものと評価されることがありうる、ということです。

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