セクハラとは、簡単に書くと、みなさんの推測通り、職場での性的な嫌がらせです。やっぱり上司からされるのが多いのではないでしょうか。
セクハラの定義とは
職場におけるセクハラとは、職場において相手(労働者)の意思に反して不快や不安な状態に追いこむ性的な言動起因するものである。
(1)職場において行われる性的な言動に対する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受けること。
(2)職場において行われる性的な言動により労働者の就業環境が害されることを意味します。(雇用機会均等法11条1項)
セクハラでいう性的な言動とは
「性的な言動」とは、下表に例示されるような、性的な内容の発言および性的な行動を意味します。
なお、会社、上司、同僚に限らず、取引先、顧客、患者、学校における生徒などもセクハラの行為者になり得るものです。
例えば、高校において、女性教師(労働者)に対して男子生徒が授業中に執拗に性的なからかいを継続したことにより、当該女性教師の就業環境が害された場合には、高校(事業主)として,当該女性教師からの相談に応じ、迅速かつ適切に対応すること等が必要となります。
セクハラでいう職場とは
「職場」とは、労働者が業務を遂行する場所を指し、当該労働者が通常就業している場所以外の場所であっても、取引先の事務所、打合せのための飲食店(接待の席を含む。)
顧客の自宅、取材先、出張先、業務で使用する車中であっても、労働者が業務を遂行する場所であれば「職場」に含まれます。
さらに、勤務時間外の宴会であったとしても実質上職務の延長と考えられるものは「職場」にあたります。
具体的な判断は、職務との関連性、参加者、参加が強制的か任意かといったことを考慮して個別に行われます。
セクハラでいう労働者とは
「労働者」とは、正規労働者のみならず、パートタイム労働者、契約社員など会社が雇用する労働者の全てを含みます。
また、派遣労働者は、派遣元の会社に雇用されていますが、労働者派遣の役務の提供を受ける者(派遣先会社)も、派遣労働者について雇用機会均等法上の義務を負い、「セクハラに関し雇用管理上講ずべき措置」を講じる必要があります。