社内いじめ及び男女差別の判例集

配置に関する男女差別

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配置に関する男女差別

「女性」であることを理由に特定の仕事にしか就けなかったり、逆に特定の仕事から排除されるのは明白に均等法違反です。

男女雇用機会均等法

第5条(性別を理由とする差別の禁止)
事業主は、労働者の募集及び採用について、その性別にかかわりなく均等な機会を与えなければならない。

第6条
事業主は、次に掲げる事項について、労働者の性別を理由として、差別的取扱いをしてはならない。

労働者の配置(業務の配分及び権限の付与を含む。)、昇進、降格及び教育訓練
住宅資金の貸付けその他これに準ずる福利厚生の措置であって厚生労働省令で定めるもの
労働者の職種及び雇用形態の変更
退職の勧奨、定年及び解雇並びに労働契約の更新

女性の坑内労働を解禁、就業制限全廃へ 厚労省が方針

「女性が坑内に入ると山の神が怒り出す」という迷信も今や昔――。

60年近く禁止されてきた女性によるトンネル工事などの坑内労働が解禁される見通しとなった。厚生労働省の専門家会合が近く、解禁を提言する報告書をまとめる。

作業環境が改善され、女性技術者が増えたためで、同省は、早ければ来春の通常国会にも労働基準法改正案を提出する。これで、「女性保護」を目的とした就業制限はなくなることになる。

戦後間もない47年施行の労働基準法では、「満18歳以上の女性を坑内で労働させてはならない」と規定している。炭鉱などの劣悪な労働環境から女性を保護するとの理由からだった。

その後、86年の男女雇用機会均等法施行に伴い、メディアの取材、坑内事故での医師や看護師、鉱物資源の研究など「臨時の業務」に限り、労基法の例外規定として認められた。

一方で、日本経団連や東京都からは、女性技術者が現場経験を積むことができず、均等法の精神にも反すると、労基法改正を求める要望書が出ていた。

例えば、東京都の技術系女性職員は00年4月の703人から04年4月には727人に増加。東京都雇用就業部は「トンネル内の監督業務に就けないなど支障が出ていた」という。

7日にもまとめられる専門家会合の報告書では、坑内の温度管理や粉じん対策が進み、施工技術が進歩した現在では、「女性の就労を一律に排除しなければならない事情は乏しくなってきている」と解禁を提言する。

厚労省は夏から労使と学識経験者で構成する雇用均等分科会を開く。解禁する労働者を技術者に限るか一般作業員も含むのかや、対象をトンネル、鉱山、地下鉄などどの範囲まで広げるかを議論する。

早ければ07年4月に施行される見通し。

女性の就業制限の見直しは、99年の改正労基法の施行で、深夜業や時間外が解禁されて以来。女性全般への保護規定はなくなり、妊産婦に対する重量物取り扱いなどの禁止を残すのみとなる。

発足して22年になる「土木技術者女性の会」(会員約200人)はこの動きを歓迎している。

会員の約1割はトンネル工事に携わっているが、現場監督業務を外されたり、研修の見学会で中に入れなかったりしてきたという。佐藤厚子会長は「均等法施行時に土木分野の女性の採用も進んだが現場では壁があった。就業の機会が広がることは喜ばしい」と話す。

配置に関する男女差別のQ&A

特定の職務や部署等への配置において、女性を対象外にしている

営業の配置を男性労働者のみとするようなことは違法となります。

特定の職務や部署等への配置において、女性のみを対象にしている

受付や秘書への配置を女性労働者のみとすることや、海外で勤務する職務の配置に当たって、対象を男性労働者のみとすることは違法となります。

結婚したこと、一定の年齢に達したこと、子供がいること等を理由として、女性を特定の職務や部署等への配置の対象外としている

結婚したこと、一定の年齢に達したこと、子供がいること等を理由として、女性を特定の職務や部署等への配置の対象としたり、対象外とすることは違法となります。

配置にあたって資格等を条件とする場合に、男性と異なる条件をつけている

男性労働者については、一定数の支店勤務を経た後に配置するが、女性労働者については、それを上回る数の支店勤務を経験しなければ配置しないなどの取り扱いは違法となります。

配置にあたって資格等を条件とする場合に、男性と異なる取扱いしている

秘書、受付等の職務への配置に当たって、その対象を女性労働者のみとすることや、補助的な業務を内容とする職務への配置に当たって、その対象を女性労働者のみとすることは違法となります。

ただし、個々の労働者の適格性に応じた配置であれば、差し支えないとされています。

その他

配置基準を満たす者の中から選考を行う場合に、男性と異なる取扱いをすることや、女性のみに不利益な配置転換をすること、結婚したこと、一定年齢に達したこと、子供がいること等を理由として、女性のみに不利益な配置転換をすることなどは許されませんが、従来の慣行等により、女性の比率が男性に比べて低い場合に、これを是正するため、女性労働者に男性と異なる措置をすることは認められています。

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